部品点数が増えてくると、類似する部品名も増加するため、作業負担が多くなります。そこで保管場所を決めて管理する方法のことを、ロケーション管理といいます。ロケーション管理には、固定ロケーションとフリーロケーションが存在します。部品の種類が変動するのに対応するため、現在ではフリーロケーションが広く活用されるようになっています。
新シリーズ第1弾となる今回は、固定ロケーションとフリーロケーションそれぞれのメリットとデメリットに関する説明や、部品管理の方法・在庫管理システムの提案などについて解説していきます。
製品の場所を決めて保管する方法のことを、ロケーション管理といいます。ロケーションとは倉庫内保管場所の住所であり、ピッキングの際に広く活用されている管理法です。
この方法により、倉庫にはさまざまな製品や部品が保管されていることから、どこに何があるのかが探しやすくなります。またラックを活用することで、平置きよりも移動距離が少なく済みます。
ロケーション管理には、大きく分けて固定ロケーションとフリーロケーションの2種類が存在します。それぞれ異なるメリットとデメリットがあり、それらに求められる内容にも、大きな違いがあります。
製品ごとに保管スペースを固定する方法のことを、固定ロケーションといいます。シンプルで分かりやすく作業者も覚えやすい方法となっています。この方法の保管スペースの仕組みから、時にはロケーションの変更を行う必要もあります。
保管スペースを固定するため、どこに何が置いてあるのか把握しておきやすいという利点があります。そのため、製品の品切れがあるかどうかなど即座に確認しやすくなるだけでなく、在庫管理システムなどがなくても、入出庫作業が単純にできます。
保管スペースが固定されていますので、製品在庫が品切れとなり、そこに空きスペースがあるとしても、他の製品を置いておくことができません。そのため、保管スペース確保の困難な状況に陥りやすいというデメリットがあります。また製品の需要動向の変化などにより、スペースが足りなくなると、倉庫自体のロケーションを変更し見直さなければならないこともあるでしょう。
保管スペースを固定することから、定めた場所に空きがあっても他の製品を置くことが出来ないため、保管効率は低下します。このため固定ロケーションには、保管効率を向上させる仕組みを構築する必要があると言えます。
空いているスペースに保管していく方法のことを、フリーロケーションといいます。空きスペースに保管していきますので、保管効率を向上させることができますが、その一方で管理が適切になされていなければ製品を探すのが大変になり、効率の低下を招く可能性もあります。
空いているスペースに保管していきますので、保管効率が上がるのが、最大のメリットです。1つの保管スペースに全て置くことができなくても、複数の箇所に分けて置くことも可能なので、保管効率を向上させることができます。固定ロケーションのように、倉庫のロケーションを変更する必要もありません。
製品が今どこにあるのかが変動するため、保管の度に記録が必要であること、ピッキング時に移動距離が長くなり、業務効率が低下しやすいというデメリットがあります。保管の度に記録をするのを怠ると、複数の作業者と倉庫内を探し続ける事態にも繋がり兼ねません。
今どこに何があるのかをきちんと把握できていなければ、対象製品が見つからないなどのトラブルが頻繁に発生しやすくなります。時間的なロスを防ぐためにも、全て把握しておくことが必要です。
必要とされる製品を集める作業のことを、ピッキングといいます。倉庫内の製品を正しく出荷するためにも、ピッキング作業の果たす役割は大きいと言えます。
事前に通知された注文書などから指定の製品だけを収集し、まとめたところで担当者に流していく作業が、ピッキングの主な仕事内容です。倉庫の規模が大きければ大きいほどに、保管する製品の種類も増加していきます。ピッキングの種類は、以下の2種類になります。
1つの受注ごとに製品を集める方法のことを、シングルピッキングといいます。梱包される製品にバラつきがないため、担当者に流しやすいというメリットがあります。シングルピッキングは、摘み取り方式と呼ばれることもあります。
幾つかの受注を合算し、種類ごとに必要数を集める方法のことを、トータルピッキングといいます。トータルピッキングは、まとめた製品は注文書に応じて必要数配分を行うことから、種まき方式と呼ばれることもあります。
ピッキング作業はミスなく正確に、そしてスピード感を持って作業を行うことが求められます。指示された内容を理解した上で作業をし、その都度確認を行うことも必要です。ヒューマンエラーを防ぎ、効率的にピッキング作業を進めるためには、弊社のスマートリールラックのような在庫管理システム(後述)の導入が最適です。
ピッキング作業においては、以前から複数の問題が指摘されています。例えば対象製品を探すことに必要以上の時間を費やしてしまうことや、目視によるピッキングミスの発生、空きスペースの管理問題や部品在庫そのものの管理がしづらいなどの問題が挙げられます。
時間を無駄にしてしまうことは作業効率に影響し、ミスは担当者により連続して起こる恐れもあります。これらの問題を解決するために、在庫管理システムの活用が必須であると言えます。
近年、在庫管理業務をサポートするシステムとして、さまざまな製品がリリースされています。それらの中の製品の1つとしておすすめできるシステムに、スマートリールラックがあります。
このシステムを導入すると、入出庫時間の短縮やヒューマンエラーの防止、業務効率の向上や倉庫面積の削減などに役立ちます。これらのことから、ピッキング作業における現状全ての問題点を改善し、向上させることができます。
スマートリールラックの使い方については、下の動画をご覧ください!